配布元サイト様:「 6倍数の御題」
「6つの創作の御題6」を使わせていただきました。
1.プラネタリウム 2.学び舎 3.お土産 4.サイン 5.手のひら 6.寝顔
プラネタリウム
星を見に行こうか。
ここからでも良く見えるのだけれど、
たまにはプラネタリウムへ行こう。
偽物の空、だなんて、
心無いこと言う人なんかもいるけれど。
でもね、行けばきっとわかるよ。
夜から朝、春から夏、秋、冬、季節の空の移ろいから、
彼方の星の息吹まで。
本物に決して劣らない、誰かが誰かのために作った、
作り物の星の輝き。
学び舎
飛び出せ学び舎! 校庭から!
響け地響き! 大地を裂いて!
轟け雷鳴!
唸る拳を振りかざせ!
変形だ! 合体だ!
進め! ボクらの学び舎ンガー!
お土産1
目指すは空の果て。
どこまでも歩いて行こう。
そしていつか辿り着いたら、
空の欠片を君にあげるよ。
お土産2
これはただのビー玉だ、って?
違う違う。
これは空の端っこさ。
空の果てで拾ってきた
正真正銘、空の欠片。
だってほら、空にかざせば、
確かな蒼がそこにあるだろ?
サイン
ネイビーのキャンバスいっぱい
クリーム色の月と星とを瞬かせ、
月影に描き出されたブルーグレーの雲を浮かべる。
仕上げとばかり、サイン代わりに流星一つ。
手のひら
手のひらから零れ落ちたビー玉は、
地面に当たって粉々に砕け散った。
閉じ込められていた青は、音もなく空へ還っていた。
確かにこの手のひらにあったのに、
今はもう、気配さえもそこにない。
寝顔
お月様の寝顔を、
誰も知らない。
いつも優しく微笑んでくれるお月様。
会えばいつでも、そっと頭を撫でてくれる。
大好きなお月様の寝顔を、そうだきっと、誰も知らない。
いいや違う。
もしかして、あの忌々しいお日様なら……。
オレは刺々しい口調で聞いてみた。
「さぁな」
肩をすくめて顔色一つ変えることなく答えを寄越す。
オレに一瞥もくれないで。
あぁなんて忌々しい。
子供だからと馬鹿にして、いい加減にはぐらかすんだ。いつだって。
腹が立って仕方がないよ。
穏やかでない内心を悟られまいと努めて平静を装って、
オレはお月様に聞いてみた。
お日様の寝顔を見たことがあるのかと。
お月様くすくすと、柔らかに、楽しげに、笑って答えた。
「ないしょ」
by 佳麻
メモ
「プラネタリウム」で思い出すのは「天象儀の星」という短編集。「まじりけのない光」「王女さまの砂糖菓子」が好きです。
「学び舎」昔どこかで聞いたフレーズ「飛び出せ青春」と、小学校校舎が変形して巨大ロボになるというアニメ(見てはいないけれど、昔にそんなのがあったのですよ)から。
「お土産」「サイン」「手のひら」最近空をテーマにしてない気がしたので。
「寝顔」佳麻、というのは高校時代に書いてたギャグ話の脇役キャラ。「寝顔」にはちっとも深くはない設定があれやこれやあったりするわけですが、大した話でもないので説明する気はなかったりします。
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