空を手に入れる方法

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6つの創作の御題1
配布元サイト様:「6倍数の御題
「6つの創作の御題2」を使わせていただきました。
1.雨やどり 2.ブランコ 3.道端 4.裸足 5.深呼吸 6.夕暮れ

雨やどり
とつぜん 雨ふり 雨やどり

かなしい うれしい いろんな想い
表にだせずに しまいこまれた
ことばも 涙も ぜんぶあつめて
そうして 空は 泣くんだね

泣かない 泣けない だれかのために
涙の つきない だれかのために
よわくて つよい みんなのために
空は かわりに 泣くんだね

おもいきり 好きなだけ
泣くと 涙が とまるように
雨も いつかは やむだろう

雨が あがれば 虹が みえるよ
涙も とまれば 笑顔に なるよ

だから それまで 泣かせてあげよう?
今は ちょっと 雨やどり

ブランコ
丘の上の公園 響く潮騒
揺れる夜空 近付いて 近付いて
地上から切り離され 飛び込む 星の海
一瞬の宇宙遊泳

道端1
道端に街灯一つ切れかけており、雲の流れは速く月明かりは心許ない。
両手に広がる畑は夜に沈殿し、遠い山の端は漠然と影だけを空に残す。
ヒグラシはとうに鳴き方を忘れ地に伏した。
代わりに今はコオロギやスズムシが耳障りな声で歌う。
道端に街灯一つ、繰り返す点滅に集まる虫が作るノイズが、目から脳へと伝達される。
受信したのは微かなノイズ。データを乱し、体を駆け巡るノイズ。
ぶつりと音を立て、道端に街灯一つ切れており、
ふつりと意識は途絶え、道端に人一人事切れており。

道端2
道端に街灯一つ切れかけており、伸びる道の両手には黒く沈んだ稲の葉が、夜風にさわさわ揺れている。
雲に覆われ心許ない月明かりを頼みの綱に、夜に紛れた道を行く。
道端に街灯一つ切れかけており、風に身動ぐ葉のため息を、肌に感じて一人きり。
次の明かりまで数十メートル。

はだし1
裸足になって助走をつけたら、空へ向かって一直線。
風に乗ってもっと高くへ。
靴を履いてちゃ、落ちちゃうからね。
雲を蹴って更なる高みへ。
裸足でしっかり、風と雲とを踏みしめ飛び込む。
青い空のただ中へ。

深呼吸
一つ、二つ、深呼吸。
青い空の中、薄い雲の中、叩きつけるような風の中。
地上をはるか眼下に見下ろし、三つ、四つ、繰り返す深呼吸。
ゴーサインにゆっくり頷き、五つ、六つ、もったいぶったように深呼吸。
浅くなりそうな呼吸を自分の意思で抑えつけ、七つ、八つ、九つ。
決意を固め、最後の一息。
十――空へとダイブ。

夕暮れ
夕暮れの小道をひとり歩いていく
麦畑がざわめいて別れを惜しんでくれた
日の沈む山の姿を目に焼き付けた
帰らない 帰れない ひとり歩いていく

いつでも心にくすぶっていた
ここは僕のいる場所ではないと 感じていた
とても居心地は良かったけれど それでもここは
僕の居場所ではないんだと 漠然とわかっていた

ありがとう
今まで支え続けてくれたふるさと
ありがとう だけど僕は行くよ
居るべき場所を探しに行くよ

いつかどこかに落ち着けたなら
その時は 必ず手紙を送ります
だから今は行かせてください

ありがとう
今まで見守っていてくれたふるさと
さようなら それでも僕は行くよ
僕の居場所を探しに行くよ
夕暮れの小道をひとり歩いていくよ
メモ
 「雨やどり」の空が代わりに泣いているという設定は、高校時代に書こうとしてた小説から。
 「ブランコ」一番高い所から落ちる一瞬のふわっと感って宇宙遊泳っぽいそうだそうしよう。そんな感じ。
 「道端」今住んでるところ、私の実家、それらの風景をイメージ。どちらも畑と山に囲まれて街灯が少ない。
 「はだし」1と2あるが2の方が裸足っぽい。2は今後コピー本でも作る時用にとっておくことにします。
 「深呼吸」はスカイダイビングのイメージ。高所恐怖症なので、スカイダイビングの経験はないけれど。
 「夕暮れ」はジ○リの「カントリー○ード」のパクリです。そのまんまですね。